ヒカルの突撃・検証企画と言えば「闇暴き」が有名だ。だが4月に公開されたケバブ屋検証企画は闇ではなく、観れば幸せな気持ちになるハートフルな展開。ここでは、「ケバブ屋検証動画」と闇暴きの「祭りくじ動画」を比べてみたい。(ネタバレ注意)
▲「ヒカルチャンネル」2019/04/01公開動画より引用
ケバブ屋企画、しょっぱなに検証結果が出てしまう
大きな肉のかたまりが吊されて、背面のグリルに焼かれてゆっくりと回転する。香ばしい肉の焦げ目をナイフで薄く削ぎ落とし、パンに挟んだりして食べる。このケバブ料理の屋台やレストランがいま大流行だ。果たしてこのケバブは肉塊まるごと1つ買えるのか。買えたら値段はいくらになるのか。これがケバブ屋検証企画の目的だ。
ケバブ屋を訪れたヒカルに、店長らしきトルコ人の男性が穏やかに対応した。吊された肉そのものは売れないが、ローストしてスライスすれば、肉塊1つ分、全部売ってくれると言う。
▇ 今日の紹介動画 -1 ▇
いくらで買えるの?ケバブ屋で見かける巨大な肉塊を丸ごとくださいと言ってみたww
▲「ヒカルチャンネル」2019/04/01公開動画より
通りがかりの人たちに肉を振る舞い、笑顔を広める
ヒカルは店の前を通りがかる人を呼び止め、焼き上がっていくケバブを皿に載せてご馳走した。戸惑いながらも寄ってくる人たちとの、一期一会の短いひとときが流れていく。近くで働く人たちやカップル、サラリーマン、仲間連れ。教育関係に携わるクロアチア人の男性もいた。
ヒカルの検証企画では珍しく、ほんわかと温かな空気が漂っている。この動画はきっとまた、何度か観返すだろうなと思ってしまう。そんなしみじみとした余韻があるのだ。ハプニングが起こるという先入観で観ていたせいか、意表を突かれた。
▲「ヒカルチャンネル」2019/04/01公開動画より引用 すべて焼き上がったケバブ総額7万円
過激さが売りの検証企画、祭りくじ動画を振り返る
ヒカルの検証企画と言えば、今回の動画とは対極の「闇を暴く」シリーズを忘れてはいけない。最近ではお菓子とコーラだけで9万円請求される、ぼったくりバー潜入調査動画がある。ぼったくりバー動画については後に記事掲載する予定だが、ここではその元祖ともいえる、2017年の祭りくじ動画について触れておきたい。3,000万回再生を越える伝説の動画だ(2019年5月現在)。
「闇を暴く」ため、内容は超攻撃的。祭りのくじ屋に本当に当たりが入っているか、くじを全部買い取って検証していく。ヒカルがテキ屋を追い込んだことで一気にバズり、翌年、第二弾企画を敢行。
だが警察を巻き込むほどエスカレートした内容に、不快感を覚える声も多く上がった。法的観点から弁護士YouTuberの解説動画も登場し、波紋は大きく広がった。
検証企画は、怪しければ闇暴き。怪しさなければ平和に終わる
祭りくじ動画と違い、今回のケバブ屋検証企画は毒もなければ闇もない。ヒカルは道行く人に気前よく肉を振る舞っているけれど、その状況をリアルに楽しんでいるのが伝わってくる。ケバブが丸ごと買えるとわかった時点で検証は終了だ。約束の時間にまだ焼き上がっていなかったため、急遽、出来上がった分を道行く人にご馳走することを思いついたのだろう。
どの動画でも、ヒカルは最後の挨拶で締めるまで絶対にグダグダしない。番組の目的に向かってストイックに突き進む。それが闇暴きのように攻撃的なら「やりすぎ」と言われることもあり、ケバブ屋のようにハートフルなら歓迎されるということだ。
ファンはヒカルに「暖かな癒し」さえ求めている
ヒカルのファンは、もはや過激さだけを求めていない。ケバブ屋動画、言ってしまえば客とトークするだけのユルい企画。それでも300万回再生を越えている(2019年5月現在)。
コメント欄には「ほっこりした」など、こんな動画がまた観たいという声も多い。ユルい企画でも、視聴者の心には温かな爪痕を残した。だからこそ多くの応援コメントが寄せられているのだろう。
▇この動画から祭りくじの闇暴きが始まる。これは闇暴きが本格始動する前の、イントロ的な動画。ここではくじ屋とのやりとりを撮影することは出来ず、その内容を口頭で伝えるだけに終わった。
▲「ヒカルチャンネル」2016/08/04公開動画より
▇上記の動画より7ヶ月を経て、ついにくじ屋での撮影に成功。「なくなったら足すだけ」、「汚い大人やで」という象徴的なセリフもブームになった問題作。
▲「ヒカルチャンネル」2017/04/03公開動画より
▇祭りくじ第二弾動画。警察を巻き込むやり方にもヒカルの攻撃にもやりすぎを唱える声が上がり、同時にヒカルの身を案じるファンのコメントも目立ってきた。
▲「ヒカルチャンネル」2017/07/22公開動画より
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